挑発関係で見たアデューアXがあらためて面白かったので、写真集を見返そうと家探ししたが、たぶん本棚の奥の方に隠れていて見つからないのだった。初期のブレボケアレや後期のカラー写真も面白かったが、その間にはさまったアデューアXの黒白でしっかりかっちりフレーミングの決まった写真のすばらしさを今まで見逃していたのではないかと思った。写真集が見当たらないので、今回の展覧会のカタログに載ってる写真ばかりを見返す毎日。

昨晩はいまおかしんじ『彗星まち(獣たちの性宴 イクときいっしょ)』を見てきた。とても面白かったが、と同時に若いころに見てたらもっと好きになっていただろうというどうしようもない老いのさびしさみたいなものも感じたとかなんとか。

今日はキン・フー他『大輪廻』を見た。キン・フーの監督した第一世のパートがずば抜けて素晴らしかったが、全編を通して繰り返される男2人と女1人の三角関係が最後の第三世で近親相姦的な兄弟愛にもつれていく展開から、第一世・第二世では二人を惨殺しつつも生き残っていた主役のおっさんが最後に足のうらまで血まみれで自死とも事故死ともとれる壮絶なラストを遂げるといった長大な運命の結末としてはばちっと決まっていてとてもよかった。(だから第四世につづくみたいな引きは不要だなと思った)

今書いている小説『f』の展開の組み方に悩む。全体で3日間の3章区切りにするのは決まっている(昔書いた時からそういう構成だった)が、そのなかでとびとびに語られていく主人公の回想の時間軸を逆順にしてみるかどうか…それをするとプチミステリー的な味付けができるというか、主人公の原トラウマが最終的にここにあったんですよみたいな展開にできて、ある種のわかりやすさにおさめる事ができそうだが…私の好みの問題としてそういう語り方を受け入れられるのかどうかというのが最大の懸念点である。

あらゐけいいちのねむりおばけソフビ、蓄光タイプとマットブラックタイプ。かわいい。