東中野の東京黎明アートルームで『蕪村と乾山』展。こないだ見たインド細密画展に置いてあったチラシで知ったんだけど、東中野に美術館があったなんて知らんかった。タイトルにある蕪村や乾山の作品もそれぞれ10品ほどの展示でそこまで大きなスペースではないけど、うちからのアクセスも良いし、過去の展示も面白そうななのがたくさんあり、今後は定期的にチェックして足を運んでいきたいと思う。

蕪村の峨嵋露頂図巻は素晴らしかった。セザンヌの山にも匹敵する美しい山の絵だった。蕪村は実際の峨嵋山を見て描いだものではないのだろうけど。

帰りにブックオフで太宰の人間失格を買った。人間失格青空文庫で公開されてあるが、モニターで読むとまったく集中力が続かず、第二の手記の途中で読むのが止まったままだってので、文庫で買ってそっちで読み直すことにした。いうて100円だしな。

マデリン・ミラーのキルケを読んでいるが、これがめちゃくちゃ面白いので、ほかに翻訳が出てないか探したら10年前に出たアキレウスの歌というのがあったんだが、古本価格で10000円を超えるみたいで読めそうにない。(電子書籍は出ているが)さいきんフェミニズム系や女性作家の本を読んで面白そうだと探す作家の古本がだいたい10000円レベルで辛い。モニック・ウィティッグとかリュス・イリガライとか。男性作家ではあまりそういう事がない気もするのは、男性作家の本は復刊だ文庫化だで稀覯本化しないからか、もしくは女性作家の本はもともと発行部数が絞られていて、古本に回る数が少ないために稀覯本化しているのか。ここにもまた眼には見えないジェンダーギャップのひとつがあるのではないだろうか。

先週西荻のSatenで買った藤翠というお茶がうまい。

さっぱりとした飲み口のなかにうっすらと香ばしいような旨みが感じられて、ごくごく飲んでる。

お茶といえば職場で使っている湯呑を不注意から棚にぶつけて端が欠けてしまった。

サイズも形も気に入ってて一年くらい使っていたのでとても悲しい。金継ぎして直すかと思っているが、金継ぎキットもお安くない。やっぱ金粉の分でお値段お高めなのだろうか。何だったらおなじ茶碗の販売がまだあるし、そっち買った方が安いまであるが、愛着と秤にかけるとそう割り切れる話でもない。まあそのうち財布に余裕ができたら直すとしよう。