先週。

そういえば空山霊雨を見たのを忘れていた。山中傳奇と同時並行で撮られた映画らしいが、山中傳奇よりわかりやすいストーリーの映画ではあった。あいかわらずよくわからん長さ・カットの多さの移動シーンだったり探索シーンだったりだが、それも山中傳奇みたいに気になるほどではなかった。総合するとキン・フー映画にはあの地獄(というより煉獄かも)のような長さが必要なんだなと思った。

昨日は静嘉堂文庫美術館で『あの世の探索』展に行ってきた。メイン展示の『十王図』だが地獄の裁判官顔が怖すぎだろ。みんな目がマジすぎてまったく冗談が通じそうになくて怖い。1周忌を裁くらしい都市王とか歯をむき出して目玉ひん剥いてて死んであんなのの前に出なければならんとかほんと地獄だな。あとは会場で見るまで知らなかった日本版神曲?な画帖『地獄極楽めぐり図』の複製本がかなり出来がよさそうだったんですぐに購買にはしった。

静嘉堂は国宝曜変天目のぬいぐるみといい最高に趣味の良いグッズを出してくれる。ひさしぶりにマグネットコレクションも増えたし。

その後渋谷で『アル中女の肖像』鑑賞。ストーリーというストーリーは特になく、ファッショナブルなアル中女がひたすら酒を飲んでベルリンの街をさまよう映画。アル中女は作中、ほとんど声を出すことがなく、その口は酒を飲むためだけのものだというかのよう。すこし前に読んだ福田節郎『銭湯』からおしゃべりを切り取ったような映画、とでもいうか。